こんにちは、ポツンママです。
先日、発達障害グレーの息子が在籍している通級の面談があり、次年度の利用について先生と話をしました。
支援級に行くほどではないけど、普通級だけだと学校生活についていけるか心配なのが発達障害グレーの子ではないでしょうか。
普通級に在籍しながら個別の支援を受けられるのが通級です。
今日はグレーゾーンの子の通級の利用について書いてみようと思います。
この記事の目次
グレーゾーンだからこそ支援ルートを確保する
モデルの栗原類さんをはじめ、最近は有名人が発達障害をカミングアウトしたり、「偉人も発達障害だった」等テレビやネットで取り上げられることも増えたので、発達障害について認知度が上がってきました。
ただ、発達障害の話題になると「目立つ行動」や「目立つ行動によって困った体験(本人や周囲の人)」について取り上げられることが多く、「目立たないけど困っている」「なんとなく周囲とずれているけど本人が気づいていない」などグレーゾーンにいる子は見過ごされがちです。
学校生活や日常生活になじまない行動が頻繁にあると親も「困り感を減らしてあげたい」と考え、通院したりトレーニングや療育に積極的になりますが、困り感が目立ちにくいタイプの子は、適切な指導を受けるためのコースを作ってあげないとずっと迷路の中をさまよい続けてしまいます。
私は、グレーゾーンの子供こそ、その目立ちにくい困り感をすくい上げ、子供に合った支援を受けるための手助けをする必要があると考えています。
それができるのは、私たち親だけなのです。
発達障害グレーゾーンでも通級に通える
発達障害グレーゾーンの子が適切な指導を受けるための学級として、『通級』があります。
普段は通常の学級で学習しますが、週に数時間苦手な学習の強化やコミュニケーションの訓練等、それぞれの子のニーズに応じた指導を受けられます。
未診断でも受け入れてもらえることが多い
私の息子は発達障害未診断ですが、通級に通えています。
うちの自治体では、通級に入級するにあたって発達障害の診断は不要でした(就学支援シートや発達検査の結果は提出)。
他の自治体でも通級は診断がなくても通えることが多いようですが、支援教育は自治体によって様々です。
通級に入るためには教育委員会の就学相談が必要なので、通級を視野に入れている方は就学相談の際に確定診断が必要か確認しましょう。
通級のメリット
ひとりひとりにオーダーメイドの指導計画を立ててくれる
同じ学校の通級に通う子でも、子供によって「困り感」は千差万別。
コミュニケーションが苦手な子もいれば、衝動的な行動で周りを困らせてしまう子もいます。
通級では、学校に相談した子供の「困り感」を元に個別指導計画を立て、それに則って学習や指導が進められます。
息子の通っている通級は、少人数グループと個別指導のセクションに分けられており、
- 集団生活でのコミュニケーション
- 運動
- 人との関わり
- 日常生活での行動
について目標を設定し、達成するための指導方法が計画されています。
ちなみに息子の場合は、ADHD傾向が強く、集中力に欠け不注意な行動が多いので、「指示を聞いて行動に移す」がメイン。
計画を立てた時点で保護者に指導プランを提示され、確認したうえで指導が進められていきます。
期が終わるごとに指導の経過報告を頂けるので、目標に対する取り組み具合もわかります。
学習の様子を報告してもらえる
小学校に入ると、親と先生がやり取りするのは、基本的には必要事項を連絡帳で報連相するだけ。
ケガなど何かあれば連絡が来ますが、集団生活の中で大きな遅れをとっていたり、活動に参加できないなど目立つことがない限りは、日常の小さい問題は面談時に報告として聞く程度です。子供から直接聞かないと学校での様子が伝わってきません。
それが、我が家がある自治体では、通級に通う子の親には毎週の授業内容を書面にして報告してくれます。
通級の授業については通級の担任から、普通級での学習については学級担任から報告をもらえるので、保育園の連絡ノートのように学校生活の様子がわかり、とても助かっています。
この保護者・通級・普通級の三者連絡ノートは、学習したプリントなども一緒に添えられて渡されます。運筆や文字書き、文章作成など通級でのワークからも子供の発達・成長をうかがうことができるため、メリットをたくさん感じています。
通級のデメリット
通級で抜けた授業の遅れは自宅でカバー
通級は、普通級の授業を抜けて通います。普通級の未受講分についての補習はなく、自宅でカバーしなければいけません。
勉強が苦手な子や、ママが働いていて帰宅後に学習する時間を多く取れない場合はこのデメリットがしんどいかも。
息子も嫌がらずに毎週通っていますが、通級がある日はこの授業の遅れのカバー+宿題をやらなければいけないため、そこに少し不満を持っているようです。
勉強は好きな方なので一年生の今は何とかなっていますが、今後学習が進んだときのフォローを考える必要がありそうです。
息子を通級に通わせてみた雑感
息子はお友達が好きでクラスになじんでいるものの、コミュニケーションの取り方が少しずれていたり、運動がかなり苦手で体幹も弱いです。
そのウィークポイントを克服するために通級に在籍していますが、最近通級に通うことを疑問視するようになりました。
そのことを先生に相談してみたところ、「困り感をあまり感じていない子は普通級に行きたがり、普通級で過ごすのが辛い子は通級に行くのを喜ぶ傾向がある」とのことでした。
息子の場合、普通級では多少遅れや不器用さがみられるけど、学校生活がうまく行っているということだと思います。
でも、普通級以外に通級という場所を作ることで、もし今後普通級にいづらくなっても逃げ場を作ってあげられるので、母親としては困り感が目立たなくなるまでは通級に在籍していてほしいと考えています。
コミュニケーションの取り方や好ましくない行動について、私の言うことは聞かなくても「通級で習った、先生と約束した」ことについては自分の腑に落ちるようで、困った行動を見直し改めることができています。
年齢より幼さを感じることもありますが、少しずつ進歩しているようです。
まとめ:入級は保護者が決定
この記事を読んでいただいている方は、通級を検討している方だと思います。
あなたは、お子様に何かしらの違和感があるから通級を考えているのではないでしょうか。
通級の入級を決められるのは保護者だけです。
たとえ、医師や療育先、学校の方から通級を勧められても、最終的に親がGOサインを出さなければ通級に通うことはできません。
私の周りでは実際、就学相談・発達検査・就学体験と進め、入級が決定したものの、入学前に保護者が「やっぱりやめる」と取り下げて、普通級のみになった例もあります。
(この通級の話とは逆パターンになりますが、重い障害があっても普通級に行かせることができるのは、このように『最終判断は親がする』仕組みになっているからです)
「特別支援が必要な子」と聞くと、発達グレーなのに障害者感が出てしまうように感じるので、抵抗がある気持ちもわかります。
子供の様子に違和感を覚えているのなら、入学・進学にあたって心配は尽きないことでしょう。もし、普通級1本でやっていくのに不安があるなら通級を利用するのがおすすめです。
今は世間が受け入れ体制を整えようと動いていますし、「発達障害は10人に1人いる」と言われているように通級に通う子はクラスに何人もいます。
支援がない状態で学校生活を送るのと、適切な支援を受けるのとでは、過ごしやすさが変わってきますよ。
支援をするのは学校ですが、子供をもっと伸ばすための橋渡しをするのはママです。
親の心理的な抵抗をなくすことが、子供をサポートする第一歩となるのではないでしょうか。
どうか、お子様が楽しい小学校生活を送れますように。
入学前に提出する就学支援シートについて書いています。よければこちらもどうぞ。
コメントを残す