【人見知り場所見知り】不安感が強い子に見通しを持たせるための5つの工夫




こんにちは、ポツンママです。

我が家の息子は赤ちゃんのときから人見知り・場所見知りがあり、不安感の強い子です。

園や学校では、発表会などで人前に立つ機会が何回かありますよね。

普段とは違う雰囲気や場所で発表となると誰でもそれなりに緊張しますが、発達障害傾向があり人一倍感受性の強い息子は、たくさんの観客がひしめき合う中、ざわざわした音やイベント特有の空気感を強く感じ取ってしまい、パニックを起こしていました。

発表会以外でも、なじみのない場所・初めて行く場所ではその場で固まったり反対に逃げ出したり、自分ではどう対処していいかわからない強い不安感をたびたび訴えてきました。

今日は不安感の強い子のために、私たち親ができることについて書いてみようと思います。

なぜ不安を感じるのか

人が不安を感じるときはどのようなときでしょうか?

おそらく『これからどのようなことが起こるかわからないとき』ではないでしょうか。

わかりやすいのがおばけ屋敷です。どこから何が出てくるかわからず不安や恐怖を感じますよね。

不安感の強い子にとって、この「これからどのようなことが起こるかわからない」ことは耐えがたいほどの苦痛に感じます

  • 初めて行く場所には何があるの?
  • そこには誰がいるの?
  • そこでは何をするの?

たくさんの経験をしてきた大人から見れば、1つ1つは本当に大したことがないように思えるかもしれませんが、不安を感じやすい子にとって未知のものとの対面は、得体の知れないおばけに遭遇したかのように感じています。

ひと手間かければ不安が和らぐ

知らないものが怖いのであれば、それを知っているものに変えてあげればいいのです。

子供がどのようなことに不安を感じているかを子供の目線で考え、不安を取り除くための見通しを立ててあげましょう

誰だって初めてのもの・ことには戸惑うものですよね。少しの工夫で、不安を感じやすい子でも知らないものへの取り組み方が変わってきます。

ここからは具体的な例を挙げて、見通しの立て方を紹介していきます。

工夫1:普段行かない場所でイベントがある場合は視察に行く

音楽・芸術系の習い事では、普段レッスンしている場所とは違う場所で発表会が開催されることがあります。

発達障害傾向がありルーティーンを好む子は、場所・時間・人・行動などを固定化・パターン化することで安心感を得ていますが、そのような性質の子にとって足を運んだことのない場所に行くことは、高い障壁のように感じてしまいます。

初めての場所でイベントが行われる場合は、事前に視察に行きましょう

本番当日から近い日程での視察がおすすめです。

「ほら、先週行ったあの場所に行くよ」という会話に繋げられ、最近の経験から思い出す⇒見通しが立てられる、という流れにできます。

入学式会場視察のすすめ

不安感の強い子がこれから入学を控えている場合、入学式前日に会場視察をしておくとよいでしょう。

通級入級が決まっている場合、面談時に学校に申し出をすると許可をもらえると思います。

息子の場合、前日に配属されるクラスも教えてもらい、このあたりに座るかな~というところまで教えていただいたおかげで、入学式当日は穏やかに過ごすことができました。

自分の目で見る&足を運んで経験することは、見通しを立てるのに大きく役立ちます。 

工夫2:テーマパークに行くときは動画や写真で予習しておく

一度体験すれば楽しいテーマパークも、初めてのときは不安に感じることがあります。

せっかくなら、わくわくした気持ちで行き、帰ってくるまで楽しい気分でいたいですよね。

初めての場所でも事前に足を運ぶことが難しい場合は、インターネットで動画や写真などを探します

今はYouTubeで探せば、テーマパークの紹介動画がたくさんあげられています。また、公式ホームページでもPR動画や写真を見ることができるのでこれらを活用しましょう。

テーマパークは夢を見られる場所。ホームページもわくわくする作りになっていますので、見ていると気分が盛り上がりますよ。

前日までに少なくとも1回と、時間的に余裕があれば当日も見られるといいですね。

工夫3:行動に移す前にこれから行く場所・会う人・することを伝える

イベント当日やいつもと違うことをする日は、子供も感づいていたりします。

不安感を抱きやすい子は、その不安が大きくなりすぎると身動きが取れなくなることがあります。できればそれは回避してあげたい。

そのためには、これから行く場所・会う人・することについてわかりやすい言葉で伝えてあげましょう

ここで前述の視察や予習が生きてきます。

「先週行ったあのホールで、今日は発表会をやるよ。お友達のパパやママも来るからね。」
「一昨日パソコンで観たあのテーマパークに今から行くよ。車で行こうね。」という具合に。

可能であれば写真などを見せながらできるだけ具体的に伝えてあげると、その後の行動に移しやすくなります。

このとき、「ちゃんとしてね」「お利口でいてね」「頑張ってね」等プレッシャーを与える余計なひと言を付け加えてはいけません。

事前の声掛けは見通しを持たせて、不安感を和らげることが目的です。「いい子であること」を求めるのはまた別の話。

ただでさえ不安を感じているのに、『抵抗なく目的地につくこと』+『現地で問題なく過ごすこと』に加えて、『よりよい結果を求めること』はデリケートな子供にはハードルが高いです。

スムーズに目的地に着けば、ひとまずそれでOKにしましょう。

工夫4:移動手段を途中で変更しない

普段行かない場所に行くときは、いくつかの移動手段の中からベストな方法を選択しますが、一度決めて子供にそれを伝えたらあとで変更はしません。予定の変更は子供がパニックを起こしかねないからです。

『知っていること』『やったことがあること』『いつもと同じ』がデリケートな子の安心材料です。

なじみのない場所に行くこと自体がストレスの掛かる行動なので、それ以外のストレスはできるだけ排除してあげましょう。

臨機応変が苦手な子と外出する場合、親がブレてはいけません。見通しを立てるためのプランはきちんと守ります

工夫5:子供が不安を感じる日は時間に余裕を持つ

時間にはぜひとも余裕を持ちましょう。

視察や予習をしていても出かける前にぐずることも十分考えられますので、そうなっても対応できるように、起床→出発までの時間は少し多めに。

また、現地に着いてもやっぱりパニックを起こしてしまう可能性もあるので、本人が出演するイベントの場合は到着がギリギリにならないよう、こちらも余裕を持っておいたほうが無難です。

テーマパークに行ったら1つでも多くアトラクションに乗りたくなる気持ちはわかりますが、子供は楽しみながらも普段と違う環境に不安を感じていることがあります。

そのような心境の中、あれもこれもとスケジュールを詰め込むと更にストレスが掛かってしまいますので、『子供目線で楽しめる』ゆとりのあるスケジュールを心掛けましょう。

これやっちゃ絶対ダメ!子供の不安が増す親の行動

パパや祖父母が、こんな一言を言うことがあります。

「無理やり連れて行っちゃえば何とかなるよ」
「何事も経験。自分もそうやって経験を重ねてきた」

よく言えばおおらかなのかもしれませんが、不安感が強い・感受性の強い子にとってはデリカシーがなく自己都合を押し付けてくる厄介な人たちです。

無責任な言動をする彼らは、強引に経験させられてパニックを起こす我が子のフォローをしてくれますか?

子供の気持ちを一番に考え寄り添うという発想が出来ない人たちは、子供がパニックを起こしたらママのせいにしたり子供を責めたりすることが多いです。

自分の夫がこのようなタイプだったら、ママは辛いですよね。

デリケートな子供への対処法を一緒に考えて夫婦で取り組めるの一番いいのですが、パパが子供の気持ちに寄り添わない・考えを改める様子がない場合は、残念ですがスルーするしかありません。

子供が無理やりやらされても克服できるタイプなら、最初から強い不安感は持ちません。デリケートな子供に強引なやり方をするとトラウマを生みます。

パパや祖父母が無理解の場合、子供にとっての味方はママだけです。しっかりと子供を守りましょう。

これやっちゃ絶対ダメ!な行動
  • 子供が怖がっているのに無理やりイベントに参加させる
  • 子供が不安を感じて行動に時間が掛かったとき、スケジュール通りに進められないことを非難する
  • イベントやテーマパークで楽しめない様子を見て「もったいない」と言う

イベントに参加したり、テーマパークで楽しむことを望んでいるのは大人ですよね?親の都合や価値観を押し付けるようなことはやめましょう。

子供が嫌がっているのであれば、無理にやらせる必要はありません。

発表会に参加できなくても、会場まで来られただけで立派ですよ。子供にはそこをほめてあげましょう。

まとめ

不安感の強い子を連れての外出やイベントの参加は大変ですよね。

遠足・運動会・発表会など、他の子は難なく参加できているのに、自分の子供はなかなかできなくて焦りを感じることがあるかもしれません。

親は毎回苦労しますが、それでも子供は少しずつ成長していますよ。そして、親のほうも子供の様子を見て対応の仕方がわかってくるようになります。

見通しを立てるための工夫・注意点
  • 初めて行く場所・普段行かない場所に行くときは視察する
  • 遠方やテーマパーク等の場合は動画・写真で予習しておく
  • 今日のスケジュールを、行動に移す前に伝える
  • むやみにプランを変更しない、予定変更はパニックの元
  • 時間に余裕を持つ、スケジュールは詰め込まない
  • 子供の気持ちに寄り添うことが何より大事、無理やりやらせる大人はスルー

不安感が強くて、何をするにも引っ込み思案、うまくイベントに参加できないのはあなたの子供だけではないですよ。あなたと同じ思いをしてきたママがここにもいます。大丈夫。

私も最初は、人見知りでいつも親にくっついている息子が、お友達と同じように自分から行動を起こしたりしてほしい・なんで他の子と同じようにできないの?と思っていました。でも、思っていただけで、何もしていなかったんです。

映画を観たいと言って映画館に行ったのに、シアタールームに入ることができない。テーマパークに行ったのに、待ち時間を過ごすスペースが薄暗いから怖い・乗りたくない。

じゃあどうすればいいのか?と考えて、今まで試行錯誤してやってきたことを今回はご紹介しました。

うちの子は遊ぶ場所に行っても不安を感じる子なので、普通の子に比べて楽しい経験が少ないかもしれません。それでも、少しずつスモールステップを重ねてきた成果で、テーマパークに「また行きたい」と言いますし、発表会でパニックを起こすことはなくなりました。

不安感が強い子をお持ちの方は、紹介したものの中で取り入れられそうなことがありましたら、試してみてください。









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