こんにちは、最近ペアレントトレーニングにハマっているポツンママです。
先日はペアレントトレーニングでは何をするかと、子供のやる気を伸ばす声掛け例について紹介しました。
今回はペアレントトレーニング第2弾。「ほめる」と「効果的な無視」にフォーカスして書いていこうと思います。
この記事の目次
ステップ方式で学ぶことにより体系的に理解する
ペアレントトレーニングのやり方はいろいろありますが、ここではいくつかのステップに分けて学んでいく方法を紹介します。
段階を踏んで実践することで、子供の困った行動への対処法を体系的に理解することができます。
- 子供の行動を3つに分ける
- 好ましい行動をしたらすぐにほめる
- 好ましくない行動には注目しない(無視をする)
- 「ほめる」「注目しない」を使い分ける
- 静かにおだやかに指示をする
- 選択肢を出して行動を選ばせる
- よりよい行動のための表をつくる
- 好ましくない行動・許しがたい行動を制限する
よい行動の頻度を増やすほめ方を学んでから、困った行動の対処を学んでいきます。
今回は前半のステップ1~4までを見ていきます。
ステップ5~8はこちら。
ステップ1:子供の行動を3つに分ける
まずは子供の行動を3つに分けることから始めます。
項目はこの3つ。
- 好ましい行動
- 好ましくない行動
- 許しがたい行動
好ましい行動とは
自分のことを自分でする、人にやさしくできる、課題に対して頑張って取り組むなど。
好ましくない行動とは
けじめをつけられない・物を乱暴に扱う・したくないことを避けようとするなど。
許しがたい行動とは
人に危害を加える・自分が危険な目に遭いそうな行動を取る・暴言など。
- 乱暴などの「性格」ではなく、「弟を叩く」などの行動を取り上げる
- 「だだをこねる」ではなく、「スーパーでお菓子をねだる」というように具体的な行動を取り上げる
- 行動はひとつずつ取り上げる、「だらだらとゲームをしていつまでも宿題をしない」では長い
ステップ2:好ましい行動をしたらすぐにほめる
ステップ1を実践し、子供の行動がどこに分類されるかわかるようになったら、次は好ましい行動に注目。
やるべきことをやり始めたり人にやさしくしたり、子供が好ましい行動をしたらすぐにほめます。
「すぐに」というのがポイントです。
好ましい行動をした瞬間にほめ言葉をかけることで、「今していた行動についてほめられた」ことが子供にわかるからです。
子供が好ましい行動をするたびにほめると、子供は「これをするとほめられる」と学習します。
ほめられることで自信をつけ、またやろうという意欲も湧いてくるので、好ましい行動が増えていきます。
25%でOK!できたところでほめる
子供が好ましい行動を100%達成するまで待つと、ほめるまでに時間を要します。
せっかく子供がよい行いをしていても、意欲が落ちて途中でやめてしまうと、子供をほめる機会を失うことにもなってしまいます。
ほめることを軸にしたペアレントトレーニングでは「25%できたらほめる」を基本にし、ほめる機会を増やすようにします。
宿題に取り組んでいることをほめるのであれば、宿題がすべて終わったときではなく、まず宿題に手をつけた時点で「宿題を始めたこと」をほめます。
きちんと宿題を終えたときに再度ほめてあげれば子供のやる気がアップして、宿題に取り組むという行動をまた起こすようになっていきます。
ほめ方のコツ
- 具体的な行動をシンプルな言葉でほめる
- 「また頑張ってね」と、好ましい行動を強要する言葉は掛けない
- ほめるときは子供のそばで目線を合わせてほめる、遠くから声だけ掛けない
ほめるときの仕草
- 頭をなでる
- ハグをする
- 拍手をする
- 膝に乗せる など
ステップ3:好ましくない行動には注目しない(無視をする)
ステップ2では好ましい行動に注目しましたが、ステップ3では好ましくない行動についてです。
子供が好ましくない行動をしていたら、親は注目しない対応、つまり無視をします。
ここで注意すべき点は、子供の存在を無視するのではなくその「行動」についてのみ無視します。
見て見ぬふりをするのです。
好ましくない行動をすると、私たち親はすぐに注意したくなる気持ちが湧いてきますが、好ましくない行動を取ることで親の注目を引けると子供が学習してしまうと、その行動を繰り返すようになることがあります。
叱ることでしつけを身につけさせるつもりでも、逆効果になってしまえば意味がありません。
子供が好ましくない行動をしたら、親は構わないで無視するという姿勢でいると、子供は見返りがないことに気付き、その行動をやめるようになります。
好ましくない行動を「注目しない(無視する)」ための心構えとポイント
- 子供のほうを見ない、「注目」という言葉が示すように目が向いているだけでも子供は関心を向けていると察知する
- 「注目しない」ときは親のふるまいにも注意する、顔をしかめたりため息をついたりしない
- イライラしても表情に出さない
- 行動を無視することに子供が腹を立てても「注目しない」対応は一貫して行う、ぶれずに毅然とした対応をすると好ましくない行動が収まってくる
ステップ4:「ほめる」「注目しない」を使い分ける
子供が好ましくない行動を起こしても、親がその行動に注目しないでいると、子供は自分のした良くない行いを改めたり先延ばしにしていたことに取り掛かろうとします。
そのとき子供をポツンと置いたままにするのではなく、「好ましい行動に切り替えた」らすかさずほめる、というのがステップ4です。
好ましい行動は評価すべき「ほめポイント」。
親は困った行動はやめて当たり前と感じるかもしれませんが、「当たり前」をほめることで子供はぐんと意欲を高め、好ましい行動が増えます。
「えらいね、よく頑張って切り替えたね」のひと言で、「ママはあなたの気持ちを受け止めているよ、あなたの頑張りを認めているよ」ということが子供に伝わります。
子供の行動を無視したあとのほめ方2段階
- 子供が好ましくない行動をやめたときに、まず「やめたこと」をほめる
- そこから、好ましい行動を始めたときに、「好ましくない行動から切り替えて、いい行動を始めたこと」をさらにほめる
ペアレントトレーニングのステップ前半のまとめ
前半では、行動を3つに分け、「子供が好ましい行動を起こしたらほめる」、「好ましくない行動を起こしたら子供には構わずほうっておく」、「好ましくない行動から好ましい行動に切り替えたらまたほめる」というステップを見ていきました。
子供が困った行動を起こすと、「またやってる」とため息をついたり、ガミガミ怒ってしてしまうことは誰にでもあることでしょう。
ちゃんとした大人に育ってほしいと願うからこそ、つい口を出したくなってしまいますし。
『効果的な無視』を知ってから我が家でも度々実践していますが、無視を貫くのはなかなか大変だというのが実感です。
うちの息子は最初、無視されるのが耐えられない様子でした。「なんでこっち見ないの、ほうっておかないで」と言われて、つい反応してしまったことも何度もあります。
親が「無視をする」というのは心情的に辛いときもありますが、『効果的な無視』が成功して子供が困った行動を改めたときは目の前が晴れたような感覚でした。
一度成功体験を積むと、親もコツをつかんで、困った行動の後のほめるタイミングがわかってきますし、次に子供がどういう行動を起こすかが見えてきます。
これが繰り返されると、叱らなくても子供の困った行動が減ってくるのでママは楽になってきます。
「無視」というより「ほうっておく」と捉える方が、ママは心苦しくないかもしれません。
子供が好ましくない行動をしたらほうっておく。
子供の行動に悩んでいたら、やってみてください。
ペアレントトレーニング続編はこちら。